画集

写真集 窯変源氏

おおくぼひさこ・写真 橋本治・文 中央公論社

橋本治著「窯篇源氏物語」の表紙を見たことありますか。あれの写真集。橋本氏書き下ろしの文もカッコイイが、モデルもすごい。洋名ばかりだ。因みに、顔は見えないが、内大臣(頭中将)役で橋本氏も入っている(らしい)。ヴィトン、シャネル、サンローラン等のブランド品も使ったようだ。

皆白黒のイメージ・フォトだが、私は、ほぼイメージ通りだったので、面白かった。多少違っても「なるほど」と納得出来たし。カッコイイのは、いいことだ。おすすめ。

大和源氏 あさきゆめみし絵巻 上・下

大和和紀・画 講談社

コミック「あさきゆめみし」の画集。上巻には主要人物ガイド、下巻には54帖ミニガイドが付いている。「源氏物語名場面傑作集」と銘打った画集。コミックスの表紙と同じ絵もあり、新旧混在。書き下ろしかと思ったので、ショックだ。カラー原稿のリミックスか?また、何処に何があるのか分からない。例えば『紫の上』が見たいと思っても、意味不明の目次からはまず探せない。が、一応微妙に五十四帖を追っている風にも見える。例えば「宇治十帖」と光源氏は混ざらないし、上巻・下巻は「若菜」前後で区切れている。

しかーし、どのページも、この上なく綺麗。顔が少女マンガの顔になっているのが勿体無いくらいだ。『あさきゆめみし』贔屓の私は、それが良かったりもするが。

the tale of genji 源氏物語

天野喜孝・画 あんず堂

光源氏と女人達を描いたもの。(訳付き)歌と、日・英の2カ国語で書かれた人物紹介付き。

歌・紹介文はさて置き、画については何が何だか分からなかった。

具体的な場面を描いた訳ではないのだろうが、時間・場所・テーマ・狙い等、さっぱり分からない。歌や名前を見れば、自分のイメージと合わせる事も可能だが、画を見ただけでは殆ど分からない。

私は天野氏のファンだが、これを正統派とは云えない。当たり前か。時々無性に見たくなるが、普段はあまり見たくない。